ツインピークス5分で分かるあらすじ・登場人物(キャスト)・楽しみ方

ツインピークス

『ツインピークス』は、アメリカで1990年~1991年に放送され、日本でも大ヒットしたカルトドラマです。
監督デヴィッド・リンチが描いたのは、ドラマと同じ名を持つ架空の土地で起こった殺人事件。
ミステリー、メロドラマ、コメディ、超常現象など様々な要素が盛り込まれた群像劇は、複雑でありつつも魅力的で、多くのファンの心を鷲掴みにしました。

そして、「ツイン・ピークス」が放送を終了した25年後の2017年。
長らくファンが待ち望んでいた『ツインピークス』の正統続編『ツインピークス The Return』の満を持しての公開が大きな話題となりました。しかも、この全18話からなるシーズン3(新作)は、まだ完結しておらず、続編の製作が待ち望まれているのです。

この記事では『ツイン・ピークスシリーズの原点である『ツイン・ピークス』のシーズン1、2を詳しく紹介します。
初心者でも分かるように、『ツイン・ピークス』の「楽しみ方」と「あらすじ」を簡単にまとめてみたので、ぜひ参考にしてみてくださいね!

『ツイン・ピークス』を視聴できるサービス

『ツイン・ピークス』は、以下のサービスで視聴することができます。
無料期間を上手に使えば、お金をかけずに見られるのでぜひ利用してみてください。

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ツインピークスの楽しみ方

いきなりですが『ツインピークス』の面白さはどんなところにあるのでしょう?
それはズバリ、他の海外ドラマにはない独特な雰囲気
そんなツイン・ピークスの魅力の核は、デヴィッド・リンチ監督の他に類を見ないほどに個性的な映画製作法にあるのです。
なんと、驚くことなかれ。
リンチ監督は瞑想して自らの心の深淵に潜ることで映画を創っており、『ツイン・ピークス』もそのプロセスを経ることで創られたドラマだったのです!
リンチ監督の瞑想で生み出された『ツイン・ピークス』は、メジャー作品でありつつも、リンチ監督の個人的な作品でもあります。
そして、個人的であるからこそ『ツイン・ピークス』は唯一無二のドラマになり得ているのです。

実際に『ツインピークス』は、他の映画・ドラマにはない極めて突出した個性があります。
まずは、その個性を踏まえた上で、『ツイン・ピークス』の楽しみ方を箇条書きでまとめてみますね。

ツインピークスの楽しみ方

デヴィッド・リンチ監督の不条理な世界で迷子になってみよう!
②ストーリーが難解なため、公開されて30年以上経過した今も考察の余地がある
③リンチ特有の審美眼で選ばれた俳優・女優たちの美しさ
④目眩がしそうなほどに奇妙な映像
⑤独特かつ不思議なギャグセンス
⑥「分からない」という感覚をそのまま楽しむ

『ツイン・ピークス』は、上記のような楽しみ方ができるとても贅沢な海外ドラマです。
このような楽しみ方の幅の広さは全シーズン共通しており、『ツイン・ピークス』シリーズは、過去の熱烈なファンだけでなく、未だに新しいファンを獲得し続けています。

余談ですが、作家の村上春樹さんも『ツイン・ピークス』はリアルタイムで見てハマっていたようで、当時執筆していた「ねじまき鳥クロニクル」が同作から影響を受けた可能性についても言及しています。
世界的な作家すらもハマる『ツイン・ピークス』の魅力。
あなたも味わってみたいとは思いませんか?

 

 

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ツインピークスのストーリー構成・全エピソード

【ツイン・ピークスの話数】

タイトル話数
ツイン・ピークス シーズン1全8話
ツイン・ピークス シーズン2全22話
劇場版ツインピークス映画なので1話
ツイン・ピークス The Return シーズン1全18話
ツイン・ピークス The Return シーズン2

『ツインピークス』の話数は合計30話。
シーズン1はたった8話で、シーズン2も全22話です。
なので、2シーズン併せても、本作の話数の合計は30話だけ。
10シーズン以上続いた「クリミナル・マインド」や「Xファイル」、「ウォーキング・デッド」のような長寿の海外ドラマと比べるとそれほど多くはありません。
加えて、新作『ツイン・ピークス The Return(実質的なシーズン3)』も18話なので、シーズン10以上続くようなドラマと比べると追いやすいです。

しかも、本作は吹き替えもあるので、家事をしながら見るという視聴スタイルもできるのが嬉しいところ。
(ぼく自身は、字幕のみのドラマは画面にずっと集中していないといけないので視聴の敷居が上がる傾向にありますが、皆さんはどうでしょうか)

『ツイン・ピークス The Return』の視聴を考えている方には、シーズン1、2を先に視聴しておくのがオススメ。
もちろん『ツイン・ピークス The Return』からの視聴でも楽しめますが、やっぱり、シーズン1、2を視てからの方が登場人物の変遷も分かるので、より深く物語の世界に入り込めるでしょう。

ちなみに、劇場版『ツインピークス/ローラ・パーマー最後の7日間』に関しては、テレビシリーズのストーリーの一部を別の角度から描いています。こちらについては、一種のスピンオフと考えても良いかもしれません。
ファンの間では評価が悪いのですが、ぼくはこれもこれでアリだと思います。

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5分で簡単に分かるツインピークスのあらすじ・ストーリー(ネタバレあり!)

(出典:ツイン・ピークス)

ツインピークスは、不可解なストーリー展開や映像の独特さから、事前知識なく見てしまうと「何がなんだかよくわからない!」と混乱してしまう人も多いかもしれません。
あらすじが分からなくても面白いのがツイン・ピークスシリーズの魅力ですが、せっかくなのでここで本作のあらすじを簡単に紹介させてください。

ツイン・ピークスの前半のあらすじ

この章では5分で分かる『ツインピークス』と称して、『ツインピークス』のストーリーを簡単にまとめました♪
若干ネタバレありですが、ネタバレしても本作の魅力は全く衰えることはないのでご安心ください。

(出典:ツイン・ピークス)

まず、『ツイン・ピークス』のストーリーの核は、17歳の女子高生ローラ・パーマー殺しの犯人探し
↑の写真の女の子がローラ・パーマー。
綺麗さと可愛いらしさを合わせ持つ稀有な女の子ですね。
そんな彼女が、田舎町ツインピークスでいきなり死体となって発見されます。
そして、彼女の死と類似した殺人が他の州でも発生しており、事件の捜査のため、FBI捜査官のデイル・クーパー(カイル・マクラクラン)が訪れます。

デイル・クーパー演じるカイル・マクラクラン。
デヴィッド・リンチの審美眼に叶った超端正な顔立ち。
カイルは『デューン/砂の惑星』、『ブルーベルベッド』などリンチ映画の常連
(出典:ツイン・ピークス)

このクーパーこそが本作の主人公にあたる人物。
クーパーを筆頭に『ツイン・ピークス』は独特な魅力を持つ美男美女が揃っています。
繰り返しになりますが『ツイン・ピークス』のキャストは、本作が公開されて30年以上が経過するのに全く色褪せることなく耀いています。
風化しない美とは一体どんなものなのか。
ぼくは、そのヒントが本作の中に隠れているように思えてなりません…!

話を元に戻しましょう。
ツイン・ピークスを訪れたクーパー捜査官は、町の保安官と共にローラ・パーマー殺人事件の捜査を開始します。
一方、ローラの友だちのドナ(ララ・フリン・ボイル)とジェームズ(ジェームズ・マーシャル)も、クーパーたちとは別で犯人探しを始めます。

ドナ・ヘイワード(ララ・フリン・ボイル)
(出典:ツイン・ピークス)

ジェームズ・ハーリー(ジェームズ・マーシャル)
(出典:ツイン・ピークス)

ローラを殺した犯人を捜す人物は、彼らだけではありません。
クーパー捜査官に恋をしたホテルのオーナーの娘オードリー・ホーン(シェリリン・フェン)も、クーパー捜査官の注意を引くために独りで犯人探しを行います。

つまり、本作は、複数の登場人物たちがそれぞれの立場からローラ殺しの犯人捜しをすることで、高校の人気者だったローラのそれまで知られていなかった裏の顔が明らかになっていくのです。

そして、ローラ殺しの犯人探しと並行して、平和で小さな町に隠された驚きの事実が浮かび上がり、意外な人物の不倫関係や、売春、麻薬取引、土地開発の利権にまつわる陰謀などが光の下にさらされることになります。

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ローラ・パーマー殺しの犯人は誰?

(出典:ツイン・ピークス)

いきなりですが、とても驚く事実を言っちゃいます。

ローラ・パーマー殺しの犯人ですが、デヴィッド・リンチ監督は、誰が犯人なのかなんて結構どうでもよかったみたいです。
え?
ミステリーの犯人がどうでもいいってありえないでしょ!?
そうツッコミたくなるのも分かります。
だって、ミステリーにおけるフーダニット(誰がやったのか)は、最も大事な要素の1つですものね。
しかし、デヴィッド・リンチという男を普通の人と一緒にしてはいけません。
リンチ監督は犯人についてどうでもいいと思いながらこのドラマを撮影しました。これは、通常のミステリードラマではありえない創り方ですが、しかし、そのことがツイン・ピークスというドラマを唯一無二のものにもしたのです。

とは言っても、ローラ・パーマー殺しはツイン・ピークスの大きな謎の1つであることは間違いありません。あらすじにおける本筋ですし、視聴者としては、彼女を殺したかが誰か、気になるところかと思います。
だから、ローラ・パーマー殺しについてもう少し語りましょう。
ちなみに、ローラ・パーマー殺しの犯人は、第1章から数えて16章の時点で発覚します。
つまり、シーズン1では犯人は分からず、シーズン2の折り返し地点に差し掛かろうとする9話目で犯人が明らかになるのです。
でも、犯人については実際にドラマを見て欲しいので、ネタバレはしないでおきますね♪

ちなみに、本作はローラ・パーマー殺しの犯人が分かっても、大きな謎が残ります。
それは「ボブ」という人物です。

ツイン・ピークスのボブ

ツイン・ピークス最大の謎「ボブ」
(出典:ツイン・ピークス)

ローラ・パーマー殺しの犯人が分かると物語はそこで一段落しますが、その時に「謎の男ボブ」が登場し、この事件の黒幕がボブであるかのように見えてきます。

は?
ボブ?
一体、ボブってだれだ。何者なんだ!?
このボブこそが、ツイン・ピークスの中核であり、究極の謎なのです。

【ツイン・ピークストリビア】最重要キャラ「ボブ」の由来

驚くべきことに、ボブは『ツインピークス』製作当初、登場の予定すらなかったキャラクターでした。
そんなボブを演じたのはフランク・シルヴァ。
彼は、俳優ではなく、なんと『ツインピークス』のテレビシリーズの大道具係。
フランクがボブとしてツイン・ピークスのドラマに出演することになったのは、ローラの母親セーラ・パーマーがローラのベッドルームを思い出すシーンの撮影中に、偶然、ローラの部屋の鏡に映り込んでしまったことがきっかけでした。
それを見てスタッフはNGだと思いましたが、デヴィッド・リンチは違いました。
フランクが映ってしまったシーンを見て「こっち方がいいじゃないかッ!!」と叫び、ボブのキャラクターを考案したのです。
ただの思い付きに過ぎないボブの存在が、ツイン・ピークス最大の謎の1つにまで発展するなんて、誰が予想できたでしょうか。

残念ながら、そんなボブ役のフランク・シルヴァは、1995年の9月13日にエイズの合併症で亡くなってしまいます。
そのため、新たなシリーズ『ツインピークス The Return』に出演することは叶いませんでした。

『ボブ』が象徴していたものが、新シリーズではどのような形で現れるのかは気になるところです。

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ツインピークスの後半のあらすじ

ローラ・パーマー殺しの犯人が判明すると、今度は新しいストーリーが展開します。
『ツイン・ピークス』の後半ストーリーのメインは、クーパー捜査官の元同僚であるウィンダム・アールのクーパーに対する挑戦です。

かつてクーパーはアールの妻と恋愛関係となり、アールが妻を殺すという事件が起きました。
その事件のせいで、アールはクーパーを恨んでおり、彼を地獄の底に叩き落とすための罠を仕掛けるのです。

一方、クーパーの環境も一変します。
クーパーは、カナダの犯罪者ジャン・ルノーの策略によりFBIを停職となり、保安官助手を勤めることに。
また、彼は、ダブルRダイナーのウェイトレスであるアニーと恋仲になります。

そして、町でも様々な事件が発生します。

・製材所の経営者ジョシーと香港の犯罪組織の関係が明らかになる
・保安官事務所で働くルーシーが妊娠し、「誰が父親なのか問題」が勃発
ガソリンスタンドの経営者エドの妻ネイディーンが自殺未遂の後に謎の怪力を手にし、挙げ句の果てに自分を女子高生だと思い込む
・ローラの元恋人ジェームズが気持ちを整理するために旅に出て人妻と出会う
・オードリーに新しい恋人ができ、ドナの母親とオードリーの父親の間には、過去に何かあったことが示唆される
ミス・ツインピークス・コンテストが開かれ、町の美女が全員参加

これらの出来事と並行するように、「ボブ」同様『ツイン・ピークス』最大の謎の1つである「ブラック・ロッジ」を巡る物語が進行していくのです。

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ブラック・ロッジを巡るストーリーも進行

(出典:ツイン・ピークス)

ツインピークス後半は、ブラック・ロッジを巡る物語も進展します。
ブラック・ロッジは、ホワイト・ロッジの影のような存在です。
ホワイト・ロッジは人間と自然を司る霊が住んでいる場所で、その対極にあるブラック・ロッジには邪悪な力が集まっています。

実のところ、クーパー捜査官の宿敵であるウィンダム・アールの目的は、このブラック・ロッジに入ることでした。
アールはミス・ツインピークス・コンテストの騒動に紛れて、クーパーの恋人であるアニーをブラック・ロッジへ連れていきます。
クーパーがアールを追いかけると、そこにはブラック・ロッジと関わりの深い赤いカーテンの部屋が。
そして、赤いカーテンの部屋にはボブもいます。
クーパーは、そこでボブだけでなく、自分とそっくりなドッペルゲンガーにも出会うことになるのです。

やがて、夜が明けて、ロッジの入口を見張っていた保安官たちは、クーパーとアニーが倒れているのを発見します。
保安官たちに連れ帰られ、無事に戻ってきたはずのクーパー。
しかし、目覚めて鏡を見ると、そこに映るのはなんとボブ!!

クーパーは鏡に額をぶつけて流血したまま笑い、『アニーはどうしたんだ?』と言います。

なんと、ツインピークスは、この光景がラストとなります。
続きが気になりすぎますよね。。。

というわけで、ツイン・ピークスのあらすじをラストまで言ってしまいましたが、このドラマは、物語の展開を楽しむ話ではないので心配は不要です。
むしろ、奇妙な映像と物語展開のわけの分からなさを楽しむドラマですから、あらすじを知っていても問題ありません。
むしろ、事前にある程度、物語の道筋を知っておいた方が逆に楽しいはずです。
普通に見ていると、訳わからなさに置いてきぼりにされる可能性も高いですからね(笑)

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ツインピークスの登場人物とキャスト

それでは、ここでツインピークスの登場人物について紹介します。

FBI(連邦捜査局)、DEA(麻薬取締局)

デイル・バーソロミュー・クーパー/Dale Cooper(カイル・マクラクラン)

(出典:ツイン・ピークス)

改めまして、クーパーはローラ・パーマーの殺人事件の調査のためにツインピークスにやってきたFBI捜査官です。
いつもカセットテープを持ち歩いており、秘書のダイアン・エバンスに向けてメッセージを録音しています。
好きな食べ物はチェリーパイ。
過去にFBIの同僚ウィンダム・アールの妻と恋愛関係になり、悲劇的な結果をもたらしました。
ツインピークスを訪れ、この町を気に入り、ダブルRダイナーで働くウェイトレスのアニーを好きになります。

ゴードン・コール/Gordon Cole(デヴィッド・リンチ)

クーパー捜査官の上司で、ツイン・ピークスを撮った監督。
耳が遠いため補聴器をフルボリュームにしており、その状態でも大声で話してもらわないとあまり聞こえず、コール本人もいつも大声で話します。
余談ですが、ダブルRダイナーの美しいウェイトレスのシェリーの声だけはちゃんと聞こえるようです(笑)

デニス/デニース・ブライソン/Denise Bryson(デヴィッド・ドゥカヴニー)

(出典:ツイン・ピークス)

DEA捜査官。
クーパーの昔の同僚で、彼と仲良しです。
ある潜入捜査官のため女装し、女装をすると心が落ち着くことに気づきます。
男性の格好をしているときはデニス、女性の格好をしているときはデニースと名乗ります。
ただし、デニスは同性愛者ではありません。

アルバート・ローゼンフィールド/Albert Rosenfield(ミゲル・フェラー)

FBIの鑑識官。
腕が良いのですが、口がとても悪くて態度も傲慢。そのため、周囲との軋轢があります。
しかし、クーパーはアルバートの態度が彼独自の価値観から生じるものだと分かり、クーパーは『彼の進む道は険しいものだ』と称賛しました。

ウィンダム・アール/Windom Earle(ケネス・ウェルシュ)

元FBI捜査官で、チェスの名人。
かつてはクーパーの相棒でしたが、クーパーと妻が恋愛関係にあると知り、妻を殺害。一時は精神療養施設に入れられますが脱出し、クーパーに復讐するためにツインピークスに訪れます。
そんなアールは、邪悪な力が集まる場所ブラック・ロッジに強い興味を持っています。

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ツインピークス保安官事務所

ハリー・S・トルーマン/Harry S. Truman(マイケル・オントキーン)

(出典:ツイン・ピークス)

ツインピークスの保安官。
真面目で正義感が強くて、町の人々や部下に尊敬されています。
クーパーと協力し、事件を追ううちに信頼し合う関係に。
しかし、製材所の未亡人ジョスリンと秘密で恋愛関係を持っています。

アンディ・ブレナン/Deputy Andy Brennan(ハリー・ゴアス)

ツインピークスの保安官補。
悲惨な出来事に出くわすと泣き出す性格で、ローラの死体を見たときも泣いてしまいました。
そんな普段は頼りないアンディですが、仕事熱心で、ときどき手柄をたてることも。
保安官事務所の受付をしているルーシーに恋していますが、彼女が別の男性と付き合ったり、はたまた、妊娠時しまったりとイマイチ報われません。

トミー・ホーク・ヒル/Tommy ‘Hawk’ Hill(マイケル・ホース)

トミー・ホーク・ヒル ツイン・ピークス

(出典:ツイン・ピークス)

ツインピークスの保安官補。
ネイティヴ・アメリカンで、追跡が上手。
詩人という側面を持ち、口数は少ないが、ピンチのときにとても頼りになります。
先住民の伝承にも詳しく、クーパーにブラック・ロッジとホワイト・ロッジについて語りました。
本編に直接登場していませんが、博士号を持つ恋人がいます。

ルーシー・モラン/Lucy Moran(キミー・ロバートソン)

保安官事務所の受付。
鼻にかかった声と舌足らずな声がトレードマーク。
意外にもダンスが上手。
ルーシーの主な仕事は、電話の取り次ぎと、毎日のコーヒーとドーナツを用意すること。
アンディ警部補と付き合っているのですが、他の男性と交際することも。

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パーマー・ファミリー

ローラ・パーマー/laura palmer(シェリル・リー)

もはや説明するまでもないツイン・ピークスの永遠のヒロイン。
第一話で、いきなり死体となって発見されます。

そんなローラは、17歳の女子高生で、学校では人気者の優等生でした。
ボランティアで食事配達をしたり、発達障害のオードリーのお兄さんの家庭教師や外国から来たジョシーの英語教師もしていました。
しかし、ローラ・パーマー殺人事件の捜査によって、どんどんと彼女の別の顔があきらかになっていくのです。

リーランド・パーマー/Leland Palmer(レイ・ワイズ)

リーランド・パーマー ツイン・ピークス

(出典:ツイン・ピークス)

ローラ・パーマーの父親で、ホテルやデパートを経営しているベンジャミン・ホーンの弁護士。
娘が死んでしまった後、急に泣き出すなど情緒的に不安定に陥ります。
このような経緯から仕事を休業し、ローラ・パーマー殺人の容疑者として逮捕されたある人物を殺し、たった一夜で髪の毛が真っ白に。

セーラ・パーマー/Sarah Palmer(グレイス・ザブリスキー)

セーラ・パーマー ツイン・ピークス

(出典:ツイン・ピークス)

ローラ・パーマーの母親で、リーランドの妻でもある女性。
ローラが殺された後、夫同様に精神的に不安定になります。
また、夫の異常な行動にも苦しむことに。
ローラがいなくなった朝に、ローラの部屋で『ボブ』を目撃。その後も、何度かボブの幻影を見ることになります。

マデリーン・ファーガソン/Madeleine Ferguson(シェリル・リー)

マデリーン・ファーガソン ツイン・ピークス

(出典:ツイン・ピークス)

ローラ・パーマーの従姉妹。
髪の毛の色以外はローラに似ており、彼女を演じるシェリル・リーが二役をこなしています。
マデリーンは、ローラの葬式に参加するためにツインピークスにやってくることに。
ドナとジェームズに捜査の協力を求められ、一緒にローラを殺害した犯人を探します。
そして、やがて、ドナの恋人であるジェームズに想いを寄せることになるのです。

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ヘイワード・ファミリー

ドナ・ヘイワード/Donna Marie Hayward(ララ・フリン・ボイル)

ララ・フリン・ボイル ツイン・ピークス

(出典:ツイン・ピークス)

ドナは、ローラの幼なじみで親友です。
優等生で親に信頼されており、ローラが殺害された後、彼女の秘密の恋人だったジェームズと共に事件を調べ始めます。
そして、ジェームズとの捜査の際に、自身もジェームズに恋をしていたことに気づき、戸惑うことになるのです。

ウィル・ヘイワード/Will Hayward(ウォーレン・フロスト)

ドナの父親。
医師で、保安官事務所の検視官で、ローラ殺害事件の捜査にも協力します。
家庭では、足が悪くて車椅子で生活する妻の良き夫。ドナを長女とする3人の娘の良い父親でもあり、パーマー・ファミリーとは、家族ぐるみでの親しい付き合いがありました。

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ブリッグス・ファミリー

ボビー・ブリッグス/Robert “Bobby” Briggs(ダナ・アシュブルック)

(出典:ツイン・ピークス)

ローラ・パーマーのボーイフレンド。
パーマー家、ブリッグス家、どちらの両親も交際を認めていました。
けれど、実際はダイナーのウェイトレスで人妻のシェリーと不倫していました。
高校のフットボール部の人気選手なのですが、早朝練習も学校の授業もサボってばかりいます。

ガーランド・ブリッグス/Garland Briggs(ドン・S・デイヴィス)

ボビー・ブリッグスの父親。
空軍少佐で、政府の極秘プロジェクト、ブルーブック計画に参加しています。
息子のボビーの素行が悪いことにも失望せず、息子を愛しており、常に穏やかに話しかけます。
そんなガーランドがもっとも恐れるのは、愛が無力である、という可能性です。

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ホーン・ファミリー

オードリー・ホーン/Audrey Horne(シェリリン・フェン)

ローラ・パーマーのクラスメイトですが、ローラとはそれほど親しくありませんでした。
クーパー捜査官に恋をし、彼の気を引くために勝手に潜入捜査を始めます。
父親の裏の顔にショックを受けますが、父親が窮地に陥るとかれを手助けします。

ベンジャミン・ホーン/Benjamin Joseph Horne(リチャード・ベイマー)

オードリーの父親。
ローラの父親であるリーランドを雇っています。
ホテルとデパートを経営し、その裏で違法行為に手を染めている。
弟のジェリーと一緒に、製材所を廃業させ、周囲の森ゴーストウッドを外国の企業に売却しようと企んでいます。

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ハーリー・ファミリー

ジェームズ・ハーリー/James Hurley)(ジェームズ・マーシャル)

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ローラの秘密の恋人。
常にオートバイに乗っています。
母親はアルコール依存症で放浪中。
叔父夫婦の家に一緒に住み、ローラの親友であるドナと一緒に事件を捜査します。
捜査の過程で、ドナとお互いに好意を抱き合うようになります。

エド・ハーリー/Ed Hurley(エヴェレット・マッギル)

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ジェームズの叔父。
ガソリンスタンドの経営者で、町の自警団の一員。
妻のネイディーンの左目は、エドが狩りの事故で負傷させたもの。
ネイディーンの良き夫でありつつも、高校時代に恋人だったノーマと不倫しています。

ネイディーン・ハーリー/Nadine Hurley(ウェンディ・ロビー)

ネイディーン・ハーリー ツイン・ピークス

(出典:ツイン・ピークス)

エドの妻で、高校生の時からエドを愛しています。
音のしないカーテンレールを作ることでお金持ちになることが夢でしたが、夢は叶わず、自殺未遂をしました。
覚醒後は、自分を高校生だと思い込み、しかも、超人的な怪力まで手に入れます(笑)

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ジョンソン・ファミリー

レオ・ジョンソン/Leo Johnson(エリック・ダレー)

レオ・ジョンソン ツイン・ピークス

(出典:ツイン・ピークス)

シェリー・ジョンソンの夫。
長距離トラックの運転手であり、前科持ち。
何かと言うと妻に暴力を振るうDV夫。
とても嫉妬深く、妻の浮気を疑っています。
麻薬売買の仲介をしており、バレることを恐れた首謀者に狙撃され、植物状態になります。

シェリー・ジョンソン/Shelly Johnson(メッチェン・アミック)

ダブルRダイナーのウェイトレス。
ダイナーの経営者であるノーマとは、固い友情で結ばれています。その理由は、お互いに夫がダメで悩んでいるため。
長距離トラック運転手のレオの留守の時を狙って、ローラの恋人ボビーと浮気しています。

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パッカード製材所

ジョスリン・“ジョシー”・パッカード/Josie Packard(ジョアン・チェン)

(出典:ツイン・ピークス)

パッカード製材所の経営者。
夫の事故死によって経営者になりましたが、夫の死は謎に包まれています。
夫の妹のキャサリンはジョスリンを嫌っていますが、キャサリンの夫であるピートとは仲良しです。
香港の犯罪組織と関係があります。
なのに、保安官ハリーとも秘密で恋愛中。

キャサリン・マーテル/Catherine Martell(パイパー・ローリー)

ジョスリンの夫の妹。
製材所の経理を担当しており、二重帳簿で赤字をごまかしています。
釣り好きの夫のピートを尻の下に敷いており、ホテル経営者のベンジャミン・ホーンと不倫しています。
ホーンと製材所を火事にして、保険金を手にしようと目論んでいます。

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ダブルRダイナー

ノーマ・ジェニングス/Norma Jennings(ペギー・リプトン)

ダブルRダイナーの経営者。
しっかりしているので、従業員たちからも好かれ、信頼されています。
高校時代にエドと付き合っていましたが、紆余曲折があって、結局ハンクと結婚しました。
しかし、ハンクが服役し、エドと不倫関係になります。
資産家の実母がいますが、彼女との関係は上手くいっていません。

ハンク・ジェニングス/Hank Jennings(クリス・マルキー)

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ノーマの夫で、彼女の高校時代の同級生。
道路で眠っていたホームレスを車で轢いてしまい服役。
仮釈放で出所後はダイナーで働いています。
服役前から、ホーン兄弟に雇われて違法行為に手を染めていました。

アニー・ブラックバーン/Annie Blackburn(ヘザー・グラハム)

アニー・ブラックバーン ツイン・ピークス(出典:ツイン・ピークス)

ノーマ・ジェニングスの妹。
性格は、外向的な姉とは反対で内向的。
十代後半から修道院に入っており、リストカットの経験も。
姉のダイナーで働くようになり、クーパー捜査官と出会って、かれのことを好きになります。

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ツインピークスの町の人々

ローレンス・ジャコビー/Lawrence Jacoby(ラス・タンブリン)

ローレンス・ジャコビー ツイン・ピークス

(出典:ツイン・ピークス)

精神科医。
左右の色が異なるサングラスをしています。
周囲に秘密で、ローラ・パーマーの心理療法をしていました。
ローラに好意を抱いており、診療の時の彼女の語りを録音したテープを大切に持っています。
ハワイがとても好きで、彼の奥さんもハワイの出身です。

丸太おばさん(Log Lady)ことマーガレット・ランターマン/Margaret Lanterman(キャサリン・E・コールソン)

丸太おばさん。
彼女の本名はマーガレット・ランターマン。
いつも丸太を抱いており、丸太は何でも知っていると語ります。
だれかが本気で丸太に質問をすると、彼女が丸太の代わりに通訳して答えてくれます(笑)
丸太おばさんは、ローラ・パーマーが死んだ夜に丸太が何かを見たと語ります。

ハロルド・スミス/Harold Smith(レニー・フォン・ドーレン)

(出典:ツイン・ピークス)

広場恐怖症で、家の外に出られない青年。
家のなかの温室でたくさん蘭の花を育てています。
ローラは、ボランティアのため、ハロルドの家に食事の配達をしていました。
ハロルドは、ローラの本当の気持ちを綴られた彼女自身の日記を所持しています。

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ツインピークスの人間以外の存在たち

別の場所から訪れた小さな男/The Man from Another Place(マイケル・J・アンダーソン)

赤いカーテンの部屋で、ローラ・パーマーとそっくりな女性と共にいます。
全身赤色の服装で、不思議な話し方をし、奇妙な躍りを踊ります。
本人は「私は腕だ」と語るため、片腕の男が切り落とした腕だ、という説も。

マイク(片腕の男)/Mike(アル・ストロベル)

靴のセールスマン、フィリップ・マイケル・ジェラード。
昔はボブの相棒をつとめ、一緒にコンビニの上に住んでいましたが、神の前に立ち、左腕を切り落とします。
ボブのすることを阻止するため、かれを追っています。

巨人(カレル・ストルイケン)

クーパー捜査官の前に何度も現れますが、クーパー捜査官以外には見えません。
クーパーに「フクロウは見かけと違う」など、ヒントを与えますが、その意味はすぐには分かりません。
赤い部屋に小さな男と共に現れ、『ひとつで同じもの』と語ります。

ボブ/Bob(フランク・シルヴァ)

謎の存在。
ローラ・パーマーの母親が、ローラの部屋にいるところを目撃します。
ローラの従姉妹のマディも、ボブの幻影を見ます。
ローラは日記にボブのことを書き、片腕の男は、ローラを殺したのはボブだと言います。
そんなボブは、後に赤い部屋にも現れることになります。

さて、『ツイン・ピークス』のシーズン1、2の登場人物を一通り紹介しましたが、彼らの25年後の姿って気になりませんか??
冒頭でも言いましたが、ツインピークスには続編があります。
その名も『ツイン・ピークス The Return』。
ツインピークスの登場人物たちの多くが最新作にも登場しているので、その変貌ぶりを楽しむのも面白くておすすめですよ♪

新作ツインピークス The Returnを解説!今回も難解!キャストは豪快!
とうとう、あのアメリカのカルトドラマの帝王ツインピークスが新作となって戻ってきました!ツインピークス の新作の名前は、その名もツインピークス The Return!!Alanさん(@bigalthewasp)がシェアした投稿 - 2017

ツインピークスを百倍楽しむためのトリビア

ここからは、完全に管理人フミショの趣味の領域へ突入します!!
ツインピークスは、キャラクターも個性的ですが、魅力はそれだけではありません。
出てくるアイテムやモチーフにも深い意味が込められています。
というわけで、ツインピークスを百倍楽しむためのトリビアを紹介していきます!!

ツイン・ピークスのモデル(元ネタ)『ヘイゼル・ドリューの殺人事件』

出典:高橋ヨシキ『新悪魔が憐れむ歌』の画像を一部加工

実は『ツイン・ピークス』には元ネタがあります。
それが『ヘイゼル・ドリューの殺人事件』です。
このヘイゼル・ドリューという女性の殺人事件は、ツイン・ピークスの共同制作者であるマーク・フロストのインスピレーションに強い影響を与えました。

ツイン・ピークスは、ビジュアル面や音楽では、デヴィッド・リンチ監督が大きな役割を果たしましたが、ストーリーや登場人物、舞台となる町の設定は、マーク・フロストの果たした役割が大きいです。

そんなマーク・フロストは、ニューヨークとロサンゼルスで育ちましたが、都会育ちのかれの祖父母はニューヨーク州オールバニに住んでおり、少年時代のマーク・フロストはそこを訪れることがありました。
そのときに、祖母から聞いた幽霊話として聞いたのが、『ヘイゼル・ドリューの殺人事件』でした。

1908年の7月、ティールズ・ポンドの池に浮かぶヘイゼル・ドリュー。
事件は迷宮入りし、地元ではヘイゼル・ドリューの幽霊が現れたという噂が繰り返され、その地域には彼女の呪いの噂が広がりました。

マーク・フロストは、ツイン・ピークスの脚本の執筆中に祖父母のいるオールバニの家に行き、ヘイゼル・ドリュー殺人事件のいきさつを、ローラ・パーマーの死体が発見されるシーンに取り入れたのです。

『ヘイゼル・ドリュー殺人事件』と『ローラ・パーマー殺人事件』。
この2つの事件に共通しているところは、ヘイゼルとローラ、どちらも品行方正に見えていたが、事実はそうではなかった、ということです。

マーク・フロストは、ヘイゼル・ドリューの殺人事件を元にして、デヴィッド・リンチと共に『小さな田舎町でホームカミング・クイーンが殺され、それをきっかけにして、平穏に思えた町の背後に潜んでいる闇が明るみになっていく』というコンセプトを作り出し、それをノースウェスト・パッセージと名付けました。

確かに言われてみると、ヘイゼル・ドリューと、ツイン・ピークスの女神『ローラ・パーマー』はどことなく似ていますね。
きっと、ローラ・パーマーの役者を選ぶ上で、ヘイゼル・ドリューの容姿に似た人物を選んでいたことは間違いないでしょう。

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ツイン・ピークスといえばコーヒーでしょ!!

↑の動画では、ツインピークスの全コーヒーとチェリーパイのシーンがまとめられています(笑)
それにしても、どれだけデヴィッド・リンチ監督はコーヒーが好きなんだwww

コーヒーは、ツインピークスの名物のひとつ。
そして、クーパー捜査官の好物でもあり、かれはどこに行ってもコーヒーを飲んでいます。
『なんて旨いコーヒーなんだ!(Damn Good Cup of Coffee(and hot))』は、彼の名台詞です(笑)

また、クーパー捜査官は『ホテルの真価を決めるのは朝のコーヒーだ』という名言も残しています。余談ではありますが、ツインピークス The Returnでも、クーパー捜査官のコーヒー好きは相変わらずで、ツインピークス The Returnの番組予告の動画についても、コーヒーのシーンだけを集めたものがあります(笑)

コーヒーとツインピークスの関係については、以下でも語りました。もし良かったら読んでみてくださいね♪

デヴィッド・リンチ14のトリビア!瞑想、コーヒー、絵など
デヴィッド・リンチといえば、誰にも真似できないオリジナリティ溢れる映画を撮ることで有名な映画監督です。 ツインピークスや、最近撮られたツインピークス The Return、それから、イレイザーヘッドやマルホランド・ドライブなど、シュールでカ...

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チェリーパイも外せない

コーヒーと同様、チェリーパイも、ツインピークスの名物。
クーパー捜査官の好物でもあり、ダブルRダイナーへ行くたびに注文します。
クーパー捜査官がツインピークスの町に初めてしたときもらドライヴインでチェリーパイを食べて、ダイアンに向けてカセットテープで
「ツナサンドにチェリーパイにコーヒー。美味しかった。特にチェリーパイが最高だった」
と報告しています。

でも、クーパー捜査官を演じるカイル・マクラクランは、実はチェリーパイが好きではありませんでした。そのため、撮影の度に食べるのにうんざりしていたそうです(笑)

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リンチは工場がお好き♪

リンチは工場が大好き♪
オープニング映像には工場が登場しますよね。その映像のなかで、町の製材所の内部の機械が動く光景が出てきます。

リンチの作品には、イギリスの北部にある廃工場の写真の連作もあります。リンチは、工場の持つパワーに惹かれており、巨大な機械が稼働しているのをみると気分がいい、工場から出る音はパワフルでいい、と語っています。

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チベット

チベット高原 小新 米によるPixabayからの画像

出典:チベット高原 小新 米によるPixabayからの画像

クーパー捜査官は、ローラ・パーマーの日記の『Jに会う』という記述を発見して、頭文字がJの人物を探すために『チベットの夢を見て学んだ演繹的捜査法』を試します。
この捜査法は、なんと、その人物の名前を呼び、ガラス瓶に向かって石を投げるというもの!
なんで、いきなり、チベットの名前が出てくるのか考えてみると、その理由は、リンチが瞑想の実践者であり、チベットの瞑想によって真実を知るという発想があるためかもしれませんね。

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あのドラマのタイトルは愛の招待状

ツインピークスの住民たちが見ている連続テレビドラマシリーズのタイトルは『愛の招待状』です。
自殺することにした父親の遺書をめぐり、かれの娘二人とその恋人の思惑が絡み合います。
二人の娘の役を同じ女優(シェリル・リー)が演じているところが、ツインピークスのローラとマデリーンを同じ女優がこなすところと共通しています。

ちなみに、『愛の招待状』を監督しているのは、リンチとことドラマの製作総指揮をしたマーク・フロスト。マークは、『愛の招待状』で監督の技術を学び、ツインピークス第7話を監督することになります。

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印象的なフレーズ『火よ、我と共に歩め』

『火よ、我と共に歩め』は、ツインピークスの全般を通して登場するフレーズ。

ローラ・パーマーの殺害現場と特定された貨車の中には『火よ、我と共に歩め』と書かれた紙切れと、半分になったハート型のペンダントが発見されます。
片腕の男は、失った片腕にこのフレーズのタトゥーがあり、それによって腕を切り落とさなくてはいけなかったと語っています。

また『火よ、我と共に歩め』は、ツインピークス劇場版のサブタイトルでもあります。
それ以外にも、リンチの作品では、火が印象的に使われています。
ブルーベルベットには燃えるロウソクが使われ、ワイルド・アット・ハートでは、マッチ棒の火が象徴的な意味を持っているのです。

ちなみに、ツイン・ピークス劇場版とワイルド・アット・ハートはどちらも以下のサービスで視聴ができるので興味があればこちらも併せてご視聴してみてください。

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・動画 1か月無料!

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『木』

深い森

木は、ツインピークスの重要なモチーフです。
クーパー捜査官は、ツインピークスに着くと樹木の香りに気付き、樹木の名前を保安官に訊ねます。

また、ツインピークスの町には製材所があり、大きな木材を積むトラックが走ります。

丸太おばさんが抱いている丸太はあらゆる全てを知っていますし、あらゆる事件が森のなかで起きています。

木が重要な役割を果たすのは、デヴィッド・リンチが樹木や木工が好きなことと関係しているのかもしれません。
リンチの父親は農林省の樹木成長調査員で、リンチは子供のときから木の多いところで育ったのでした。

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ホワイト・ロッジとブラック・ロッジ

ホワイト・ロッジとブラック・ロッジは、ツインピークスに登場する不思議空間の名前です。
保安官助手でネイティヴ・アメリカンのホークが語る伝承によると、ブラック・ロッジは、ホワイト・ロッジの影のような存在なのだ、といいます。

ホワイト・ロッジは、人間と自然を司る霊の住む場所で、反対にブラック・ロッジには邪悪な力が集まります。
魂が完全な存在になるには、ブラック・ロッジを通る必要があり、魂はこの場所で『戸口に住むもの』と呼ばれる自分の影に出会います。
しかしながら、完全な勇気と共に訪れなければ、魂は破壊されてしまうのだといいます。

ブラック・ロッジは、赤いカーテンの部屋と関係があるようです。

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シカモアの木とは?

シカモアは、スズカケ、カエデ科の広葉樹でプラナタスの一種で、リンチが住んでいるカリフォルニアにも生えています。
ツインピークスの最終回で、ブラック・ロッジの入り口に、12本のシカモアの木が円の形で生えていました。アニーの行方を追っているクーパー捜査官がそこに入ると、その場所は赤いカーテンの部屋で、小さな男が踊り、ジミー・スコット(歌手)が『シカモアの木』の歌を唄います。

『シカモアの木』は、リンチが作詞し、バダラメンティが作曲したツインピークスのオリジナルソングです。劇場版でも使われています。

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ブルーブック計画とは?

ブルーブック計画は、50年代から60年代にかけて、本当に行われていたアメリカ空軍のUFOやエイリアンに関する極秘研究です。

ローラ・パーマーのボーイフレンドであるボブの父親ブリッグス少佐と、クーパー捜査官の相棒だったウィンダム・アールは、ブルーブック計画に関わっていました。

余談ですが、ブリッグス少佐の役を演じたドン・S・デイヴィスは、人気シリーズである『X-ファイル』のスカリー捜査官の父であるウィリアム・スカリー海軍大佐の役でも知られています。
X-ファイルのスカリー大佐は、UFOの研究はしていないのですが、X-ファイルでもブルーブック計画はよく登場します。

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シリーズ最大の謎の一つ『赤いカーテンの部屋』

赤いカーテンの部屋

赤いカーテンがあり、赤い絨毯がある部屋。
ツインピークス第2話で、クーパー捜査官は、この赤いカーテンの部屋で、ローラ・パーマーと小人に会います。その後も、赤いカーテンの部屋は、何度も登場します。

ちなみに、赤いカーテンの部屋の絨毯の模様は、イレイザーヘッドの主人公が住むアパートのロビーの絨毯の模様と同じもの。
カーテンについては、ブルーベルベットのドロシーのアパートにもかかっていました。
もしかしたら、この赤いカーテンの部屋は、イレイザーヘッドに出てくる不思議な少女が歌うラジエイターの中の空間やブルーベルベットのドロシーの部屋と繋がりがあるのかもしれませんね。

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巨人と別の場所から来た小さな男

巨人と別の場所から来た小さな男は、それぞれ、クーパー捜査官の見た夢に突然現れて、いろいろな意味不明にみえるヒントを与えます。

巨人はホワイト・ロッジ、小さな男はブラック・ロッジに属している、という見方もされていますが、果たして、実際はどうなのでしょうか。

巨人と小さな男は、自分たちのことを一つで同じと語ります。なので、ホワイト・ロッジもブラック・ロッジも、同じものが別の見え方をしているだけなのかもしれませんね。

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ツイン・ピークスが影響を与えた後続の海外ドラマたち

最後は、ツイン・ピークスの影響を受けて作られた海外ドラマたちを紹介します。

ツイン・ピークスは、小さな田舎町である人物が殺され、それをきっかけにして、平穏に思えた町の背後に潜んでいる闇が明るみになる、というジャンルがヒットすることになった先駆的な作品です。
もしかしたら、『ツイン・ピークス』のあらすじを聞いて、どこかで見たことがあるストーリーだな、と感じた人もいるはず。

それもそのはずで、『ツイン・ピークス』以降に放送され人気となった作品、たとえば『THE KILLING/キリング』や『ブロードチャーチ ~殺意の町~』や『トップ・オブ・ザ・レイク』などは皆、ツイン・ピークスに強い影響を受けています。

これらのドラマ群が『ツイン・ピークス』のどんなところに影響を受けているかというと、それは、ある人物の死や悲劇によって、長閑だったり平凡だったりする田舎町の裏の顔が、徐々に明らかにされていく、というところ。

もし、ツイン・ピークスのような『ある人物の死によって明らかになる田舎の闇』というジャンルに興味がある人は、以下のドラマの視聴もおすすめです。
それらの物語とツイン・ピークスの共通点の多さに、きっと驚くはずです(^^)

【THE KILLING ~闇に眠る美少女(2011年)(アメリカのリメイク)】

(出典:THE KILLING ~闇に眠る美少女

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【ブロードチャーチ ~殺意の町~(2013)(イギリス)】

(出典:ブロードチャーチ ~殺意の町~)

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【トップ・オブ・ザ・レイク~消えた少女~(2013)】

(出典:トップ・オブ・ザ・レイク~消えた少女~)

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いかがでしたか。
『ツイン・ピークス』は、映画・ドラマ史上に残る稀有な作品です。
そんな『ツイン・ピークス』が影響を与えた後続のドラマたちもすごく面白いですし、『ツイン・ピークス』の血を受け継いだドラマたちは未だに増え続けています。

この記事が、そんな『ツイン・ピークス』の奥深い物語世界を楽しむためのきっかけになってくださったら、これほど嬉しいことはありません。

『ツイン・ピークス The Return』の続編がとても楽しみです。

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