Netflixの新着イギリスドラマ『パラノイド』が思わぬ拾い物だった件

Netflix

Netflixの配信しているイギリスの新着ドラマ『パラノイド』が、思いのほか、面白かったです。

パラノイド(paranoid)は、形容詞。
意味は『被害妄想を持った、とかこだわり過ぎの』といった意味です。
タイトル通り、登場人物たち、それぞれ出てくる人出てくる人、病んでいる感じが、個人的にはツボでした。

パラノイドのあらすじ

ある晴れた日、子供たちの遊ぶ公園で、白昼堂々、ひとりの母親が刺殺されます。
捜査を始めた刑事たちは、次第に事件の背後に潜んでいる闇に引きずり込まれていきます。
これは、ただの殺人ではなかったから。

パラノイドの見どころ

さすが、イギリスのドラマ。
ちょっと暗めな印象、リアリティを感じるストーリー展開が好印象なドラマです。

登場人物の多くが心に傷を抱え、あるいは、病んでいるかしているので、共感能力のが高い人は感情移入しやすいつくりになっているかもしれません。

白昼堂々、母親を子どもの目の前で刺殺するという凄惨な事件は、秋葉原通り魔事件などの殺傷事件が日本でも起きているため、遠い世界の出来事ではないですよね。

暗いミステリードラマですが、犯人の男がすぐに行方不明だったのが、すぐに死体となって見つかる、という興味をそそる展開をしょっぱなからブッ込んでくるので、つるつると見れてしまいます。

パラノイドのキャスト

パラノイドの製作・キャストは以下の通りです。

原作・製作:ビル・ギャラガ―

主な出演者
インディラ・ヴァルマ
ロバート・グレニスター
ディノ・フェッチャー
ニール・ステューク
クリスティア・パウル
レスリー・シャープ

日本語吹き替えもあるので、字幕を読むのが疲れるという人にも向け。

パラノイドシーズン1のあらすじ・感想など

ちょっとネタバレを含んでいるので、読まれる方はご注意ください。

パラノイドシーズン1の1話を観た感想【プチネタバレ注意】

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いきなり、白昼堂々、子供の目の前で母親が、フードを被った男に刺し殺される、という事件が起こるので、興味をそそる展開です。

しかも、同時進行で主人公格の女性刑事ニーナの私生活上の問題や、老刑事ボビーの抱えるパニック障害についても、描かれていくので、興味がつきないです。

それぞれ、違う立場で違う問題を抱えている人間を配置するというストーリー展開は見事と言わざるを得ない。

しかも、それぞれの主人公たちの抱えている問題が、ぼくにとっても切実に感じるものなので、否が応でも話に引き込まれてしまいます。

たとえば、ニーナは、38歳で4年半付き合って、結婚すると思っていた彼氏に突然フラれたり、
ボビーは、パニック発作により、手が震える精神が不安定な老刑事の事件の捜査だったり、悩みの質が、こちらにとっても共感を呼ぶもので、どうでもいい、という感じにならないんですよね。

事件についても、とんとんと進んでいきますから、なかなか楽しいです。

シーズン1のエピソード2

母親の誕生会にニーナを招待するアレック。その一方、『ゴースト刑事』から届けられたDVDの情報をたどることで、極秘の捜査を続けるボビーとアレックに災難が降りかかります。

パラノイドというタイトル通りに、主人公の女刑事が、事件の捜査をしながら、同僚にやたら何度も『彼氏に裏切られた』とぼやき続けるところが、笑っていいのか、悲しんでいいのか、興味深いユーモアを感じました。

こういうのあるよねって、思います。
ぼくも、何か気になることがあると、しょっちゅう、そのことばかり口にしますし。このあたり、ぼくも同じようなところがあるので、やっぱり、共感してしまいます。

イイ感じで、パラノイドについて描かれているのではないでしょうか。
しかも、相棒の男刑事に親切にされても、同情されてると思い込み、その親切を素直に受け取ることができないところも分かります。

エピソードを重ねていくたびに上手いなーと思う構成。
作品内で、登場人物に巧みに被害妄想から生じる行動をさせる、セリフを言わせます。
タイトルと作品のテーマが重なっており、それがユーモアと不穏さを呼び、飽きさせません。

特にニーナについては、共感を呼ぶレベルの被害妄想と、ちょっと異常と感じる被害妄想のギリギリのレベルをついてくるので、ユーモアとサスペンスのどちらも感じるバランス感覚が上手だと思いました。

優秀なサスペンスやミステリというのは、多層的というか、読み手や視聴者によって、解釈が異なってくるものなのですが(たとえば、スティーブン・キング原作、スタンリー・キューブリック監督のシャイニングみたいな映画は、ジャック・ニコルソンが単なる狂人なのか、それとも幽霊屋敷のせいで狂わされたのかが曖昧)このパラノイドも、狂人なのか、普通なのか、そのラインが曖昧で、それが絶妙なサスペンスを生み出しています。

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