グリーンルーム!アントン・イェルチン主演のバイオレンス・スリラーの傑作!

一押し映画

2016年に惜しくもこの世を去ったアントン・イェルチンが主演をつとめるグリーンルームがようやく日本でも見られるようになりました。

このグリーンルームは、新たなバイオレンス・スリラー映画の傑作です!
怖い上に、人体破壊描写が痛々しい。

グリーンルームを撮ったジェレミー・ソルニエ監督は、前作のブルー・リベンジでもそうでしたが、人体破壊描写に徹底的にこだわっている監督です。
なので、怪我をするシーンが生々しくて、でも、だからこそ、サスペンスが際立ちます。

かなり過剰な人体破壊があるので、観ていて痛みを伴うんですね。それだけじゃなく、何となく、ぼくは悲しい気持ちになりました。

ああ、人間って、死ぬんだよな、って映画を観て『死』を感じたというか。

過剰すぎるほどに血肉がぐちゃぐちゃになるスプラッター映画とは違う、切株映画というほどには中身は見せないけれど、でも、切株映画に分類されるだろう映画。

命あるものは、肉体を破壊されると死ぬんだ、という悲しみみたいなものが作品内で表現されていて、ぼくは、全く新しい種類の映画を観た、という気分になったんですね。

なんて、難しいことは言わなくても、グリーンルームは見どころ満載の映画です。

グリーンルームは、パンク少年がグリーンルーム(楽屋)に立てこもり、ネオナチとの血まみれバトルを繰り広げるとんでもない映画。
新世代のバイオレンス・スリラーが見たい!という人はぜひ、一度見てほしいですね。


ここで、グリーンルームを無料で視聴できる方法を紹介してみます。
グリーンルームは、2018年4月の時点で、以下のサービスを利用すれば無料で動画視聴が可能です。
ただ、もし、心配な人は一度公式サイトへ行って確認してみてから利用するのが良いかと思います。

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グリーンルームのキャストは?

グリーンルームのキャストは以下となります。
【グリーンルームの監督・主演キャスト】

役名キャスト名
監督ジェレミー・ソルニエ
撮影ショーン・ポーター
音楽ブルック・ブレア&ウィル・ブレア
編集ジュリア・ブロッシュ
パット(主演)アントン・イェルチン
アンバー(主演)イモージェン・プーツ
ダーシーパトリック・スチュワート
タイガーカラム・ターナー
ゲイブメイコン・ブレア
リースジョー・コール
サムアリア・ショウカット

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グリーンルームの監督ジェレミー・ソルニエってどんな人?

ジェレミー・ソルニエ監督は、1976年生まれ。
アメリカ人で、幼少時代は8ミリ少年。そこから、初長編のマーダーパーティーが高評価を受け、次の作品ブルー・リベンジが、カンヌ映画祭国際批評家連盟賞を受賞しています。

ブルー・リベンジ(2013)は、ぼくも見てますが、こちらも人体破壊描写が凄くて痛々しい復讐の映画でした。
そして、何とも言えない悲しい、独特の気持ちになる作風だったと思います。

グリーンルームは、そんな日とのブルー・リベンジの次の作品ですから、やっぱり人体破壊描写を期待するなと言われても無理がありますよね。

あ、ブルー・リベンジとグリーンルームで、この人の作品は二作品連続で色がタイトルに使われています。
きっと、次の作品もタイトルは色が入りそうな気がします(笑)

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人体破壊描写描写で観客が目を背けるのは成功の証

ジェレミー・ソルニエ監督の前作ブルー・リベンジは、先ほども言いましたが、凄惨な人体破壊描写があります。

CGを使っていないリアルな特殊メイクを駆使した劇痛描写は、映画を見ている人間の目を背けさせます(誉め言葉)

どうして、そんな人体破壊描写にこだわるのでしょうか。これについては、ジェレミー・ソルニエ監督が、特殊メイク全盛期の1980年代育ちであることに起因しているみたいですね。

少年時代から自主映画を撮り、トム・サヴィーニやディック・スミスの本を読んで、そこに書かれていることを実践していたなんて、本当に人体破壊や激痛描写が大好きなんですね。

ブルー・リベンジやグリーンルームには、そんなジェレミー・ソルニエ監督の暴力に対する哲学が反映されています。

それは『暴力にはそれなりの結果が伴う』ということです。

なんだか、スパイダーマンの『大いなる力には大いなる責任が伴う』みたいですね。
また、暴力にはそれなりの結果が伴う、は、デヴィッド・クローネンバーグ監督の作品群でも実践されてる哲学ですね。たとえば、ヒストリー・オブ・バイオレンスとか。
というか、人体派破壊描写にこだわるジェレミー・ソルニエ監督なら、絶対にデヴィッド・クローネンバーグ監督の映画を見ていないわけがない!
これ、確実だと思います!!

ちなみにジェレミー・ソルニエ監督の好きな映画は、遊星からの物体X、ハロウィン、ロボコップ、ゾンビ(1978)なのだとか。……監督らしいセレクションですね。

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グリーンルームの主演キャスト

グリーンルームに出ているキャストも紹介します。

パット役はアントン・イェルチン

アントン・イェルチンは、非常に集中力のある俳優。
限られたスケジュールの中でも、一瞬にして役柄に入り込み、演技に没頭することができます。

そんなアントン・イェルチンの演技が見れないのは、映画界の損失というより他ありません。

ネオナチに追い詰められたアントンとかれらの交渉のシーンは、悲愴感に満ちえいる、とはジェレミー・ソルニエ監督の言葉。
アントン・イェルチンは、不慮の事故でもうこの世にはいませんが、かれの脆さとイノセンスと真実味を感じさせる演技はずっと残り続けるでしょう。

アンバー役はイモージェン・プーツ

James.さん(@jthebutcher)が投稿した写真

ダーシー役はパトリック・スチュワート

パトリック・スチュワートは、X-MENのプロフェッサーXが有名な人です。

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グリーンルームの評価

グリーンルームは、著名な映画関係者からも高い評価を受けています。

『俺が観てきた映画の中でもっともセンセーショナルだ!』
クエンティン・タランティーノ監督

たった一軒の建物が、どれだけ豊かな映画的空間となり得るか……
「立てこもり攻防もの」の新たなる大傑作!
ライムスター宇多丸

僕は右翼や暴力団の事務所に謝罪に行って、顔にバックリ刀傷があるような人たちに囲まれてさんざん脅された経験が何度かあるんですが、『グリーンルーム』に比べたら、温泉につかってるようなもんでした。
町山智浩

出典:グリーンルーム公式サイト

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グリーンルームの批評・評価・感想

グリーンルームは、Amazonの口コミ評判を見る限りだと、正直、それほど評価は高くありません。

こんなに面白いのに、なんでだろう?
多分、新しいからだと思います。
みんな、グリーンルームの楽しみ方がよく分かっていないからではないか、と感じました。

グリーンルームには、見落としてはいけない何かがあるような気がします。
それは、既存のスプラッター映画には無いものが入っているようなのです。

グリーンルームは、ただ、馬鹿なヤングが痛い目に合うような血みどろの映画ではなく、リアルな暴力によってもたらされるリアルな痛みが表現されています。
これは、ジェレミー・ソルニエ監督の前作である『ブルー・リベンジ』から続けて観ると、よく理解できるかと思います。

売れないパンクバンドのリアルな日常も最初のパートで描かれており、バンドメンバーたちがどんなキャラクターなのかも分かります。
そんな日常の路線から始まって、その日常をリアルな暴力が非日常へと変える。

しかも、その暴力は徹底してリアルであるため、ぼくたちもこの映画が現実と地続きのものである、と感じて、感情移入してしまうわけですね。

人体破壊の描写があまりにも生々しすぎるから、アントン・イェルチンやイモージェン・プーツが怪我をすると、あれ、この人もしかすると死んじゃうかも……、という悲しい気持ちにもなります。

しかも、グリーンルームでアントン・イェルチンたちが戦うことになる敵は、ネオナチなのです。
フランケンシュタインでも吸血鬼でもジェイソンでもゾンビでもなく、ネオナチ。

間違いなく、現実に存在している相手です。
また、かれらの暴力は、徹底してリアルです。
超能力を使ったり、口から溶解液を吐いてきたりなんてしません。
殺すのに使ってくるのはナイフ、銃、犬、などなど。

リアルな暴力によって創り出されるリアルな傷口は、とんでもなく、生々しくて、だからこそ、人の死を身近に感じざるをえない。

暴力って、なんて恐ろしいものなんだろう。
死ぬことって、なんて恐ろしいものなんだろう。

グリーンルームは、そんなことを体験させてくれる貴重な映画だと思います。
それにしても、『死』までも娯楽として享受してしまうことが、人間の不思議なところです。
人間の楽しい、は、単純な喜怒哀楽ではないのです。

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グリーンルームが気に入った人はブルー・リベンジもおすすめ

グリーンルームが気に入った人は、ジェレミー・ソルニエ監督の前作『ブルー・リベンジ』もおすすめです。

凄惨な暴力が描かれる映画ですが、ブルー・リベンジとグリーンルームで一貫して描かれているものや、今回のグリーンルームで成長しているところなどを見比べてみると、より深い映画の楽しみ方ができます。

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